スナップ写真を写してもらえませんかね?
          男声合唱団牧神の写真係さんに声をかけられました。
          ファーストコンサート開催日間近のある日のことです。
          はりきる私。

          他団体の演奏会直前の舞台裏を見られるめったにないチャンスです。
          演奏会当日は開演時間よりも早く出かけて、たくさん写真を写しました。

     
  


          息をするのさえ申し訳がないような張り詰めた空間の中に、ピアノの調律さんと舞台用の花を生ける女性。
          広い空間に二人の存在が溶け込んでいます。
          写真を写すために会場を移動しながらも、空気の揺れが小さいようにと、忍び足になります。


  

          ピアニストの高須亜紀子先生がいらして調律さんにご挨拶。
          空気がふっと緩みます。

          ピアノに向かう高須先生
          鍵盤にそっと乗せた指がだんだん強く、速く、
          指がピアノの音になったかのように鍵盤の上を踊ります。

          ピアノの音色に誘われるように
          牧神のみなさんが舞台に集まりはじめました。
          ラフな装いが清々しくて気持ちがよかったです。

  


          指導者の佐藤ゆり先生、指揮の佐藤望先生が舞台にいらっしゃると、
          誰ともなくおしゃべりを止め、立ち上がって指示を待つみなさん。
          何気ない仕草の中に、規律と品格が感じられます。
  


          いよいよ本番直前の練習がはじまるようです。
          こちらまでは声が聞こえませんが、みなさんしきりに頷いたり微笑んだり。
          リラックスムードいっぱいです。


          練習が始まりました

  
          声のバランスを確かめるように、
          客席から・・
          指揮位置から・・
          舞台と客席を行ったり来たりの佐藤望先生


          調律さんも
          客席の中央から・・
          端から・・
          前から・・と
          席を移動しながらピアノの響き具合を確認していらっしゃいます。

  


          声の響き上々
          落とし穴の場所もバッチリとクリアー
          ご覧ください!!
          余裕綽々のみなさんを・・・
          ファーストコンサートの成功を確信しました。


          しばらく休憩。
          開場時間にはまだ間があります。
          そっとロビーを覗いてみました。

  


          やはり・・
          開場を待って、早くから長蛇の列です。
          当日券はありませんと書かれたボードの前にも
          キャンセル待ちのお客さまが並び、
          案内係さんの、もの静かな対応がロビーのざわめきを和らげてくれています。

          少し早く開場になりました。
          ゆったりと列は進みます。

          会場に戻ってみると

  


          調律さんがピアノの前で最後の確認をし、
          舞台の花もスタンバイ
          いよいよ記念のコンサーのはじまりです。



   

      



     第T部  日本の四季



故郷  作詞 : 野 辰乃   作曲 : 岡野 禎一  編曲 : 富澤 裕  



     第U部  男声合唱組曲 「心の四季」


山が   作詞 : 吉野 弘   作曲 : 高田 三郎   編曲 : 須賀 敬一


     第V部  ロシアの大地から


トロイカ   訳詞 : 楽団カチューシャ   ロシア民謡   編曲 : ダークダックス


          男声合唱団牧神 ファーストコンサートは盛会のうちに終了しました。
          持てるものの全てを出し切った時の達成感、真剣に取り組んで来たからこそ味わえる満足感。
          ごった返すロビーは、大きな仲間の大きな喜びで溢れていました。

    




          写真を写していて、佐藤望先生のこの表情に出会った時、
          ファインダーを通してしか見られないこの微笑みをみなさんと共有したいと。
          そうではなくて・・
          会場のみなさんも望先生と思いは同じだと、
          この演奏会は牧神のみなさんだけではなく、
          私たち会場にいる全ての人たちも一緒になって
          作り上げているような思いにかられたのです。
          
          演奏の途中で拍手が起きて、
          その度に振り返ってご挨拶をなさる望先生。
          演奏が途切れて、曲の流れが止まってしまうと思いつつ、
          拍手はマナー違反だと知りつつも、
          拍手しないではいられない気持ちの高まり。

          みんなが一体となって演奏に参加しているような連帯感。
          ファーストですから、
          はじめの一歩ですから、
          お祭りのように盛り上がって、
          みんなみんなおめでとう・・・ございます。
          やりましたね!
          
          おめでとうございます。
          男声合唱団 牧神 の更なる飛躍を祈りつつ・・

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